高出力の業務用エアコンは大別すると機器がむき出しになる形状と、ビルトインとも呼ばれる埋込型があります。埋込型は名称の通り、エアコンが壁や天井に組み込まれ、建物と一体化した状態です。機器がむき出しになっている状態と比べ、部屋が広く見える利点があります。特に天井から吊り下げるタイプのエアコンは大型の機器がむき出しになっていると圧迫感が生じる問題がありますが、埋込にすることでそのような問題を解消することができます。
業務用エアコンは短時間で広い部屋を涼しくすることができますが、一方で購入費用はやや割高になります。小型の部類である2馬力の機器でも15万円から20万円ほどの金額になるのが普通です。また、業務用の機器は200ボルトの電源を用いるのが主流ですが、古い建物には敷設されていないことも珍しくありません。そのため、場合によっては機器の導入と同時に配線の敷設工事も行うことになります。
工事の規模によって費用が異なるので一概には言い切れませんが、数十万円かかるケースも少なくありません。埋込型の機器は壁や天井に穴を開けるリフォーム工事も併せて行うことになるので、さらに費用が嵩む事実は否定できません。むき出しになる形状の機器よりも数割ほど割高になるので、導入を検討する際は予算に余裕を持たせることが大切と言えるでしょう。業務用エアコンは高性能で使いやすい機器ですが、初期投資が高額になりやすい点を注意する必要があります。